Vol.495「バランス」
2019年9月14日
最近の庄原の行き帰りは窓全開。朝もやのキリっとした風も心地よいが、夜の少し湿気の混じるひやっと風もまたよい。夜風にはその地の匂いが混じる。特に今は稲刈り後の田んぼの匂い。乾いた稲わらの匂いはたぶん稲刈りが上手にできたところ、泥の匂いが混じるところはぬかるんで苦労したところ。この辺りは苦労したところが多そうだな、なんて虫の音をBGMにそんなことを考えながら帰路を急ぐ。
農吉は目下ブランドメッセージの選考にまい進中。元々HPの大改装が発端となり、保育・野菜販売・チーズ・農場と多面展開した事業の横串になるような、各事業に共通する思いを表出するような、全従業員が大事にできるような、そんな農吉の言葉を作ろうということになり本件は始まった。
8月に全従業員に案を募集したところ(一応私も4案提出)、ぼぼ全従業員が応募しただけではなく、その一つ一つの言葉にしっかり思いが込められており深い感動を覚えた。選考に参加頂いた外部専門家も驚かれた様子で「ここまでのものが出てくるとは思っていなかった」との弁。集まった案をカテゴリー分けし、一つ一つの言葉も拾いながら、現在選考メンバー同士で喧々諤々している最中。
発表は10月の設立記念日。その後はその言葉が起点となり、新しいデザインを決が決まり、それを各事業に落とし込みながらHPを制作していく。会社HPと併せて販売サイトにも手を加える予定で全部終えるのは12月末の予定だ。
一方、まごやさい。こちらは個人販売に注力するため計画を立ててみたが資金が心もとない。助成金に応募し、採択されたと通知があったのが8月末。まずは現状の分析から行うため専門家に依頼して話を聞いたのが9/10。結果は結構ショッキングな内容で大元からプランを見直さないといけなくなった。
助成金の辛いところは、大きな変更があるとその変更自体の承認を取り直さないといけないところ。計画自体の甘かったといえばその通りと申し上げるしかないけど、採択が決まる前から専門家に助言を仰ぐだけの余裕もなく見込み発車は致し方ない面もある。再度書類を作成し、途中で指導を仰ぎ、修正してまた提出、何て工程を経ていたら結構時間を取られてしまう。
まあ、貧乏会社なのが悪い、すなわち私が悪い。時間をやりくりして対応するしかない。
それでもやったことには意味があった。自分の考えや思い(込み)だけで事業を進めていたらかなり無駄なことをしていた公算が高い。既に自分の知識が時代から遅れている、知らないことが多いこともよく分かった。有難く助成金も活用させ頂きながら、より良い方向に事業を進めていきたい。
そんな中ではあるが、11月に広島県有機農業研究会での講演(1時間)と向原高校での講義(職業について/2コマ)をすることになった。こんな時に何で受けるのかと自分でも苦笑してしまうが、これも何かのご縁。求められるのなら何とかやりたいと思っちゃうこの性格は今更変わらないのだろうな。この辺りもまた折があれば触れたいと思います。
さて、これから畑に出て今日も溝堀り。体も動かさないと自分のバランスが取れないようですね~。