2「赤点」
2018年2月10日
予測通り、忙しさだけは一丁前になってきた。やることが重なっても、一つずつ、一つずつと心で念じながらやるべきことをやる。心の平静を以前より保てるようになったかな、なんて思っていたら強烈なカウンターパンチを喰らって心はグラグラになった。
パンチの正体は試算表。法人化してこのかた税理士事務所に無理をお願して月次の試算表を月初なるべく早めに出してもらっており、それを元に会社の状態を把握するようにしてきた。赤字・黒字はもちろん、分野別の売上や色々な経費、前年との比較など。毎月見ていれば気付くこともあり、どんな手を打つか考える材料にもなる。
ただ、今期(昨年9月から)は助成金の絡みがあり、お金の出入りが結構複雑になったことや、僕がほとんど会社にいないことが集計作業に影響したり、あれやこれやで試算表の作成が遅れに遅れてしまった。10月以降、全国的な野菜の不作はここ向原でも然りで、出荷農家さんは増えれど出荷量は増えず、取引先も売場に野菜が無ければ減ってしまう。ちょっとヤバいかなという感じはしていたが、ようやくまとまった数ヶ月分の試算表を見て愕然とした。
詳細は割愛するが、テスト結果的に言うと完全に赤点。前期はほぼ全月合格点できており、一応昨年対比の売上的も下回ってはいなかったので、若干数字は落ちても、そこそこで収まっていると完全に過信していた。利益率の低い売上割合が感覚値以上に増えていたり、経費が予想以上に膨らんでいたりで、ちょっとひどい状況。
営業マン時代、目標未達の時は会社に帰るのが本当に嫌で、キューっと胃が痛くなる感覚を何度も味わったものだが、ちょっとそれとは次元が違う。存続に関わる問題であり、悩む暇なんて無く、挽回すべく手を早急に打たないといけない。資金はショートしないか、手当の目処はあるか、削れる経費は無いか。
これも現実。今回はあえて書いている。届いて欲しい人がいる。
もちろん、今回も乗り越えて、マイナス分を挽回して、より強い会社にしていくつもりである。目指す理想を詠いながら、もう一方でこうして事業を回しているのも事実。
この会社を作る時、資金が無かった僕は政策金融公庫に事業計画を出し、3年間で黒字にしてきちんと返済していくことを約束して借入をした。一応、ほぼ計画通りに事業を行い、ようやく少しの信用を得ることができた。借金も貯金のうち言う人もいるが僕の考えは違う。返済の大きな責務が発生し、その責務は借入を起こした本人が全て負う。
だからこそ、本気になれる、心血を注げる、明るい未来が描ける計画を作らないといけない。計画がお金を借りる方便になっては駄目だ。重い話しになったけど、その未来を描くのは特権であり楽しみでもある。
そして、一人で進むのは限界がすぐに来ることを自覚した方がよい。第一協力者は案外身近にいたりする。本気の人間には、恐らくほぼ確実に、協力者が現れる。