「MAGO-NET」の始まり
始まりは、東京からUターンをして始めた
農業体験を提供する農場からでした。
農業体験に来てくれた子どもたちに、自分たちが手がけた野菜をお届けしたいと思い野菜の宅配を始めました。この野菜が評判を呼んで宅配先がどんどん増えていきました。すぐに野菜が足りなくなり、近くの小さな農家さんにも声を掛けて野菜を提供いただくようになりました。
その時に、せっかく作られている美味しい地元野菜がほとんど流通していない現状を知りました。
料理人が求める美味しい野菜は、すぐ身近にありました。
ご縁があってこの野菜を中心としたイタリアレストランをオープンし、ここでも野菜が多くの方に喜ばれました。お客様のお声がけで百貨店の地下に常設の売場まで設けていただき、また、次から次へと、飲食店さんから「この野菜、うちでも使わせてもらえないか」と相談をいただくようになりました。
収穫したてのいろいろな地元野菜を使って、もっと美味しい料理を作りたい-そう望みつつも、なかなか仕入れることができない飲食店さんがたくさんおられたのです。
実は、日本の農家200万戸強のうち農業が主収入になっている比較的規模の大きな農家は30%ほど、過半は自給的農家などの規模の小さな農家です。しかも、農家にも分類されていない「土地持ち非農家」(自家用野菜を作っている農業者も分類される)は100万戸以上と言われています。
自家用を前提に野菜作りをしている農業者は、年間を通して多種多様な野菜を少量ずつ栽培します。量がまとまらないため市場の流通には乗らず、また元々販売を目的に作っていないこともあり、産直市などに持ち込み販売することも少なく、自家消費以上に出来た野菜は近所に配られたり、畑で(次の野菜の肥料として)破棄されるのが実情です。田舎で車を走らせていると、小さな畑にそのまま野菜が残されている光景をご覧になったことあるのではないでしょうか。
しかし、1軒1軒の栽培量は少なくとも地域内には相当の軒数があり、それがまとまると多様な品種の野菜が、相当の量になります。しかも、自分や家族が食べるため、手間暇をかけても安心でおいしい野菜を作りをしています。また、露地栽培が中心のため、そのほとんどがまさに旬の野菜です。
実は、飲食店さんが求めていた地元野菜が、身近にたくさんあったのです。
農家も飲食店も、そして食べる人たちも . . .
野菜に関わる皆が笑顔になるビジネスモデル
地元の小さな農家が作る少量多品種の旬野菜と、飲食店が求める少量多品種の旬野菜をつなごうと事業化に乗り出しました。すぐに出荷を希望する農家は増え、取引を希望する飲食店も歩調を合わせるように増えていきました。出荷すること自体が楽しみで生きがいになっていく農家さんの姿、その野菜を受け取りこんな野菜を待っていたと言って頂ける飲食店さんの反応を見て、きちんとした流通として成立させる必要性と意義を強く感じました。
しかし、事業化は簡単ではありませんでした。その都度多数の農家から出荷される多岐にわたる野菜を整理し、どんな野菜かを説明し、スピーディーかつ正確に注文に結び付けていくことは、人力だけでは到底難しいことに気づかされました。そこで、販売の仕組み自体をシステム化することにしました。そして1年間の開発期間を経て完成したのが「MAGO-NET」です。
目論見通り、出荷農家・飲食店が増えてもきちんと流通させる事ができ、その使い勝手の良さもあり、多くの飲食店から更にご注文を受けるようになりました。今では出荷農家・飲食店とも約100軒(2018年3月現在)となり、週3回のペースで出荷・販売をしております。
「MAGO-NET」は開発後も検証・機能追加を行い、2018年3月により多地域・多商品に対応できる新「MAGO-NET」をリリースしました。本システムは、小さな農家の多種多様な野菜の流通が、広島の一地域だけでなく、国内の多くの地域でも事業として広がって欲しいと願い開発したものです。本システムが我々と同様の課題を持つ地域の、解決と活性化の一助となることを祈念しております。
この取り組みが社会の目に触れることになり、
□第20回ひろしまベンチャー基金・育成部門・金賞
□中小企業等経営強化法に基づく「新連携計画」事業認定(経済産業省・農林水産省)
□第25回中国地域ニュービジネス大賞・特別賞
など、望外の評価・期待を頂くまでになりました。
「MAGO-NET」の仕組み
「MAGO-NET」は、多種多様な生鮮野菜を販売するプラットフォームです。
販売システム
高速掲載が可能
それぞれの個別野菜情報を約1分で掲載できます。
200種の野菜なら約3時間で掲載可能です。
その為、200種類以上の野菜をその日に掲載・販売が可能です。 ※野菜以外の掲載可能(肉・魚・日配品等)
圧倒的な鮮度
朝収穫した野菜をその日に販売し、翌日届ける事を実現できるシステムです。
個別野菜情報
個別生産者・個別野菜の収穫した日のオリジナル情報を付加する事ができます。
販売方法
個人向けネットショップ、法人向け専用注文サイトをご用意できます。
販売先をグループ化し、それぞれ販売時間を自由に設定できます。
個人向けネットショップと法人向け専用注文サイトが完全に同期しており、過発注が発生しないシステムです。
基幹システム
- 請求
- 売上管理
- 農家支払い
- 情報分析
などをカバーし
業務を統合的にサポート。