Vol.496「力仕事」
2019年9月21日
ラグビーワールドカップ日本代表のロシア戦、テレビにくぎ付けだった。
一生に一度の自国開催、かつてない注目度、予選リーグ突破が至上命題の中での非常に重要な初戦、これ以上ないであろう緊張感の中で通常通りのプレーをしろという方が難しいだろう。それが画面からも伝わってきて自分まで緊張する感じだった。全くレベルは違うけど、2度出場したインターハイでガチガチに緊張して(一応ハンドボールをしていました)体が思うように動かなかった苦い思い出が蘇った。特に3年の時はキャプテンとして出場したのだけど、体がふわふわした感じでボールが手につかず普段では考えられないようなキャッチミスをしたり、判断力もダメダメでパスミスも連発しダブルスコアで負けてしまった。完全に僕の独り相撲、普段通りやれば勝てたかもしれない試合だったのにと後悔の念は未だ消えない。今の僕ならその試合でどう打開を図るだろうか。
しかし、さすがは日本代表。徐々に本来の動きを取り戻し、体を張ったディフェンス、一歩でも前にボールを運ぶ姿勢、その後の素早いパス回しと効果的なキックで終わってみればこれ以上ない快勝だった。観戦後の高揚感も久しぶりのレベル。全選手がフィールドに立ち次試合以降は変な緊張なく本来の力が発揮できそうだとにわか評論をしてみたりする。これもスポーツの魅力、「またスポーツ見てる」と妻から嫌味を言われようと関係なし。頑張れ日本!
って、お前こそ頑張れって感じなのが現実。お陰様で今週も処理すべき事項は溜まり、週末に何とか挽回するの繰り返し。今は遅ればせながら軽減税率対応で右往左往。ニュースでかなり前から問題になっていたが、どこか他人事のように思っていた。しかし現実は許さずまごやさいも対応しないといけない。システムを改修するための変更点の確定と新帳票作成は僕の仕事。分からないことがあって国税庁に問い合わせると、大量の問い合わせが来ており折り返しがいつになるかわからないと言う。切羽詰まったのは自分のせいなのに「対応が遅い」などと呟く自分が嫌になる。
今週は力仕事も2日、父の畑の排水用溝堀りとレイアウト変更を行った。1500平米ほどの結構広い畑で水はけの悪いところが何か所かあり以前から気になっていた。父がひざの手術で入院し野菜がほとんど植わっていない状態となり、今がチャンスと取り掛かった。
火曜日は40cmほどの幅の溝を約50m、鋤床層と呼ばれる表面から約40cmほどの硬い土の部分まで掘り、土を上げていった。妻と2人で約6時間の作業、昨年作った畑のど真ん中を通る通路に大型排水管を埋設したりとなかなかの人力土木工事となった。終わった後の達成感がなかなか良い。
木曜日は700平米ほどの圃場のレイアウト変更、母も加わり3人で取り掛かった。まずはたい肥を撒く作業から。野積みされているたい肥をスコップで一輪車に移し、圃場に運び広げていく。たい肥と圃場を往復すること延べ100回、運んだたい肥は約2.5トンだった。その後トラクターで耕うんし、今度は妻と2人でメジャーで畝の幅を図りながら畝立てを行う。管理機と呼ばれる土を上げる機械を使いながらの作業で15mの畝を1本作るのにだいたい10分ほど、その後は母が畝を均し、溝の土をきれいに上げて完成する。出来た畝は計20本、等間隔できれいに並んだ出来立ての畝はなかなか良い光景となった。ちょうど頃合いを図ったように父が退院して帰宅してきた。だいぶ調子が良くなったようで、さっそく畑にやってきてすっかり風景の変わった畑をしばらく見た後「ありがとう」と一言。「頑張って作らんと駄目よ」と母が返す。
「週末は雨らしいからジャガイモを植えてしまおうか」と今度は妻。植える種芋は「さんじゅう丸」200個、作業が終了した頃はすっかり日が暮れていた。