19「自己満足」
2018年6月9日
梅雨の合間の晴れ。爽やかな風が吹いて気持ちよい。昼からぐんぐん温度が上がるらしい。本日夜までこの後予定なし。さて、何をしようか。
木曜日、岡山県倉敷市にある清心中学校・女子高等学校で話しをしてきた。広島のノートルダム清心中学・高校とは姉妹校になり、校長先生も広島で10年以上教鞭をとられていたようだ。ちなみに私に初めに声をかけて頂いた先生も広島・清心出身。まごやさいの農業体験に来てくれていた女の子たちも多くがこの中学校に入学した。何だか少しご縁的なものを感じてしまったのは僕の思い込みかな。(だな)
この学園、ユネスコスクールに指定されており、海外貢献や環境問題などの活動が積極的。生徒もグローバル意識が強く、これまでの講演は海外で活躍されてきた方ばかりだったようだ。プログラムの名称も「グローバル講演会」そんなところで何で僕が話すの?という感じなのだが、今年はもっと地域の現実を見ようということで「世界への一歩は地域から。足元を見つめ直そう」というテーマが設定されたようだ。できればボランティアではなく事業として社会的課題に対峙しているところがよいと思われたようで、担当の先生がその対象となる講演者を探す中で、知り合いだった九州電力の方に相談され、それならまごやさいがの良いのではないかと声がかかった次第。これ冗談のような本当の話し。ホントウニオレデヨイノダロウカ。。。
で、準備は例の如くバタバタで、早朝出荷後の岡山移動。運転しながら、これまた例の如く霞がかかったような頭で話す場面を何回もイメージする。予定の30分前に到着、少し早いので近くのコンビニでしばし休憩。この時間が結構きつい。会場に入ってしまえば腹も括れるが、その前の何とも中途半端な感じで、気を許すと強烈な恐怖心が芽生えてくる。結局予定の10分前に学校の門をくぐった。
担当の先生と打ち合わせした後、生徒が集まり始めた講堂に向かう。中学1年生から高校3年生まで約750人の女子生徒が着座した会場は男子校出身の僕にとって異次元空間。これで緊張しない訳ないよね、と自分に言い聞かせながら何とか緊張をほぐす努力をする。
生徒からの海外留学の報告(これが素晴らしかった!)の後にいよいよ出番が回ってきた。話した内容は2つ。一つは現在の事業とそこに至る経緯と今後の目標。もう一つは仕事そのものの話し。始まってしまえばいつもの通りで、何とかかんとか話した。実は一番の恐怖は冷めた目線で見られることだった。こちらが温度を上げるほど会場が冷めて温度差が生まれる状態。これはおそらく回避できた。終わった後、質問の手がかなり挙がって最後は時間切れになった。このようなことはこれまでなかったという担当の先生の話しを一応そのまま額面通り受け取ることにしよう。一旦控室に戻った後、中3の生徒が質問に来た。どうしても聞いてみたいことがあると、先生に申し出て授業を抜けてきたらしい。そのまっすぐな瞳にこちらが感銘を受けた。僕が仕事の話しで一番伝わって欲しかったこと、その一つのカタチが目の前にあった。
その後は場所を移動しての交流会。こちらは高校生対象で、ユネスコ同好会のスタッフと環境委員約20名が参加していた。当初1時間位と聞いていたが次から次に出てきて、結局更に場所を変えて2時間半。時計を見ると6時近くになっていた。色んな質問を受けて感じたのは子どもとして見てはいけないということ。質問の内容も社会人でも言えないようなこともあり、それは決して背伸びをしているようには思えなかった。純粋な関心、自分の将来も重ねながら発露させる疑問に、何とか丁寧に答えようとしたら時間がどんどんたっていた。時間が延びた原因は自分にある。
その中で、もっとも答えに窮した質問。「自己満足で終わらないよう、どうされていますか?」その場では何とか繕ってはみたが、未だに自分の中で反芻している。7月末にワークショップのサポートで再度訪問するので、その時までにきちんと自分の考えを整理しておこう。
蛇足ながら、講演の最後に先生の一人から質問があった。「大事にしている行動の3原則は何か?等々」その話される雰囲気に何か親和感を抱き、後で聞いたら高校の先輩だった。たぶん2年上。正式にご挨拶ができずに申し訳ございませんでした。修道39回・青バッジ何とか頑張っています。校長先生から話しが終わった後に「有政さんは、やっぱり修道っぽいわね」と言われた。それって純粋な褒め言葉ではなさそうですね。清心から見たら我が母校はそう映っていたんですね。う~ん、これは次回挽回しないといけないかな。